自分の顔に責任を持て!

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顔に責任を持つ

選挙で誰に投票するか迷ったとき、最後は「顔」という人、少なくないのではないでしょうか。もっときちんと考えろ、という声もありますが、この方法、あながち間違っているともいえないかもしれません。
マクスウェル・マルツ博士の文章をご紹介しましょう。

 リンカーン大統領の顧問が政府のメンバー候補としてある人物を推薦したところ、リンカーンがその人物の顔を理由に退けたというエピソードはあまりにも有名です。
 理由を聞かれて、彼はこう答えました。「彼の顔が気に入らない」。驚いた顧問が、「それはあんまりです。彼の顔と人格とは、なんら関係ないではありませんか」と言うと、それに対して、リンカーンがあの有名な言葉を残したのです。
 「人は40歳を過ぎたら、自分の顔に責任をもたねばならない!」
 この言葉に、顧問は何一つ言い返すことができませんでした。

 あなたは、自分の顔に責任をもっていますか?
 きっと、もっていると思います。ただし、形成外科医としての私の立場上も言っておかねばなりませんが、ここで私が言っている「顔」というのは、例えば交通事故で傷を負っているとか、生まれつき障害があるといった外見上の顔のことではありません。
 40歳を過ぎたら自分の顔に責任をもて、とリンカーンが言ったのは、40年という歳月は、人の顔にさまざまな歴史を刻み、それなりの影響を及ぼすはずだと信じたからです。

 40年という長い年月の間には、人は多くの喜びや悲しみに出逢い、失敗や苦しみを重ね、孤独感や失望感を味わうことでしょう。そして、こうした試練と戦いの中から、それを乗り越える勇気と決断力を身につけるのです。
 こういった精神的なアップダウンを幾度となく繰り返し、またそれを乗り越えながら、人は年齢とともに心の広さや思いやり、知恵といったものを身につけていきます。自分のことだけではなく、自分以外の人間の気持ちや求めているものも理解できるようになり、優しさや思いやりを自然に表現できるようにもなります。また、怒りや憎しみ、かたくなさ、といったよくない感情をできるだけ自分から切り離し、不安や孤独感に勇気をもって立ち向かっていけるようにもなれるのです。

 こんなふうに年齢を重ねていってこそ「大きな自分」に出会えるのであり、顔にどんなにシワができようとも、心はみずみずしい美しさを保っていけるのです。
 シェークスピアは「真実の自分自身を保つべし」と言いましたが、真実のセルフイメージを保つことによって、人は常に最良の顔でいることができるのです。

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