効果的に承認を得る提案の方法

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

「当然ですが、提案の承認には賛成多数が必要です」

会社その他の組織活動では何通りかの提案をするケースがあり、それを経験したことがある人は多いことと思います。
そしてその結果として全員一致の賛成で承認されて喜んだこともあるでしょうし、反対多数で否決されて悔しい思いをしたこともあるでしょう。

これを身近な例で言えば、家族旅行の提案で、中学生の娘が「今度の夏休みに皆で大阪のUSJに二泊三日で行こう!」と提案した結果、高校生の娘は賛成、そして大学生の息子と父親は反対、そして最後に多数決の決め手となる母親も反対すれば結果は否決となってしまいます。

このような結末は大企業での営業戦略に関する提案などの場でも全く同じであり、違うのは登場人物だけです。
提案者である中学生の娘を自分自身に、高校生の娘は営業部長に、大学生の息子は総務部長に、父親は人事部長に、そして母親を経理部長に置き換えてみればイメージが湧くことと思います。

「提案の承認に大きく影響するキーパーソンは誰か?」

先の例のように、多数決で提案が承認されるには少なくとも過半数の賛成が必要です。
そしてそれはあくまでも最低限であり、ケースによっては3分の2以上や満場一致でなければ承認されないこともあります。

それは、提案の場に10人の出席者が入れば6人から10人の賛成者が必要とのことですが、大抵の場合は或る人が賛成すると「あの人が賛成するなら自分も賛成する」という人がいるものです。
その或る人を「キーパーソン」と呼びます。

それを先の家族旅行の例で言えば、キーパーソンは最後に反対した母親ではなく、大学生の兄です。なぜならば、娘2人が賛成し、息子も賛成であれば、子供達全員が行きたがる、というわけで親心が働く可能性があるからです。

そうした考えから、例え10人の出席者がいたとしても、それぞれが持つ票は必ずしも1票ずつではなく、キーパーソンはその影響力によって3票も5票も持っていると考えるべきでしょう。

「キーパーソンのニーズに応える提案が必要不可欠です」

 提案事項が決まり、関係する人達を集めての説明会(提案会)の場で承認を得るには、出席者一人ひとりの担当役割を予め知っておくことが重要です。

そして自分の提案事項が、どの役割に直接関係しているのかを確認し、その提案が如何にその役割に貢献できるのかを訴えるプレゼンテーションの準備をしておくことです。
例えば、もしもその提案内容が「売り上げ拡大につながる営業戦略」に関するものであれば、営業部長の売り上げ目標達成にどの程度貢献できるかを示す数字が当然マストになります。

また、その営業戦略の導入に営業担当者の増員や配置転換が必要であれば、人事部長の役割に関係する新規採用人数や人件費などの計画もマストになります。

そして一番の先輩格で、いつも多く質問し、他の部長たちへの影響力が強い経理部長が出席するのであれば、その部長をキーパーソンとして最大限のエネルギーを使って経理部の役割に貢献できるメリット、例えば、投資と回収の計画や損益分岐点の説明などを用意する必要があります。

「提案の説明はスピーチです」

提案の当日は、提案内容の説明に対して参加者に注目して頂くことが大事です。そのためには注目し、理解して頂けているかどうかをタイムリーに判断するためのアイコンタクトが必要です。

最も良くない形は、提案者が参加者に背を向けて黒板やスクリーンを見て、参加者は配布された資料を読み進んで別のページを読んでいるような状態です。
提案内容の説明とは資料を読むことではなくスピーチをすることです。

参加者の目を順に見て、語り掛けるように話してこそ参加者の反応を知ることが出来るのです。時折首を傾けるようであれは疑問を持っていることの合図でしょうし、うなずくようなしぐさであれば同意を示していると考えられます。

こうしたアイコンタクトによる参加者の気持ちを感じ取ることは、キーパーソンに対しては特に必要なことです。
そしてそれに先手で応えるようなスピーチを行うことが承認を得るうえでの重要なポイントになるのです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る