より高い価値を得るためには

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

「等価交換」という言葉があるように、世の中にある様々な取引は全て価値と価値との交換と考えられています。果物屋での買い物は、柿や苺が持つ価値と、それと同等の価値があるお金とを交換する取引であり、それはレストランであろうが、宝石店であろうが考え方は同じです。
 これらはモノとお金との交換であり、等価交換の例としては分かり易いのですが、モノとモノやモノとコトの交換の場合はそれが等価であるかどうかが少し分かり難くなるかも知れません。

「モノとモノ、そしてモノとコトの交換」

 モノとの交換にお金を使わない方法、その代表的なものは大昔から存在する「物々交換」ですが、その価値判断は互いのニーズの大きさによって決まるものです。もしもその時点でどうしても必要なモノが食料であるとすれば、特に必要不可欠ではない飾り物などと交換することもあったでしょう。
 その場合、その飾り物がどんなに豪華なモノであろうが、当事者にとっては一食分の食料と同じ価値と判断するでしょう。これはモノとコトとの交換でも同様であり、一食分の食料を得るために、一日中何等かのコトを行ったケースもあるでしょう。要するにモノやコトの価値は、その時の当事者のニーズによって決まるのであり、不変ではないということです。

「コトとは? そしてその価値は」

 ところで、ここで言う「コト」とは、どのような行為を言うのでしょう。それを別な言い方で表現するとすれば「サービス」になります。このサービスという言葉は一般的に使われている言葉ではありますが、これを一言で言い当てている日本語は見当たらないように思います。 
 果物屋で柿を買った時に「これもう一つサービスしておくよ」と言われた場合には「サービス=おまけ」なのでしょうが、ホテルや航空会社の業界を「サービス業」と言っても決して「おまけ業」とは言いません。
それでも何となくイメージできるのは、果物屋の「サービス」もホテルの「サービス」も、お客様の為に何かを与える行為ではありそうです。

 そしてその何かとは、喜びや快適さのように思えます。ところが、ここで大きな疑問が生じるのは、バレーボールや卓球で最初に行うサービス(サーブ)です。これも含めて英語では「SERVICE」であり、同じ単語ですが、あの卓球のサービスが果たして相手に喜びや快適さを与えるようなものなのかは大きな疑問です。
 そこで、果物屋、ホテル、そして卓球のサービスで共通して言えるコトとして「相手に対して自分が持つ力を知らしめることによって物事を自分にとって有利な方向へ導く行為」に思い至ったことで、疑問が解けたのです。
 果物屋のオマケは店主の気前の良さを示すことで、そしてホテルでは快適さを示すことでリピーターを期待する。また、卓球やバレーボールでは、サービスエースを狙う巧みな技術を示すことで試合を有利に持っていく。これらが「コト」であるサービスの価値だと考えられるのです。

「モノとコトの品質向上が成功の鍵」

 サービスの価値、即ち自分が示す力量や技量が高ければ高いほど、その等価交換として得られる価値も大きくなるのは当然です。そこで、ビジネスの世界では、リピーターの増加による売り上げ拡大を狙って、モノの品質向上と共にコトの品質向上への取り組みが盛んに行われるようになっています。
その結果、モノの性能や価格に大きな差がない場合には「コト=サービス」の価値の高さで選ばれることが多くなっていると言えます。そしてこれは決してビジネス上の取引に限ったことではありません。

 自分自身が保有する能力や技術は一種の「モノ」ですが、それを相手に知らしめる行為は「コト」ですので、その品質が高い者が選ばれる人材となってきているのです。
 具体的には、プレゼンテーションやスピーチ、そしてコミュニケーションを巧みに行えるようにすることなどですが、それが自分の価値を高め、その等価交換としてより高い価値を得られるようになるための成功の鍵になるのです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る