不本意な買い物をしないためのコツ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

モノを買う行為は、ほとんど全ての人が経験していると言っても過言ではないでしょう。子供の頃に小遣いで菓子やオモチャを買うことから始まり、食料品、洋服、日曜品、クルマ、そして住宅に至るまで、人は人生の中で一体どれ程の買い物をするのでしょう。

 品物の値札を見てお金を素直に支払う買い方をしてきた人も、やがて、その価格から少しは値引きを、と言葉巧みに値切る買い方を覚えることが少なくありません。そんな人たちの中でも、モノを売ったことがある人は意外と少ないことから、モノを売る、それも仕事として売る人が持つ売るためのテクニックを知らない人が多いのです。

 仕事としてモノを売る人、即ち販売のプロと言われる人達は、そのテクニックを駆使しますので、よほど買い方上手な人でない限り不本意な買い物をしてしまうこともあります。

「販売のプロとしてのテクニックには」

 モノの売り買いが成立するには、そのモノが購入者に与えてくれる便益という価値と、それを手に入れる為に支払う対価という価値がイコールでなければなりません。
 従って、売る側は、そのモノの便益を訴え、価値が高いことを説明します。一方買う側は、その便益が自分のニーズに合ったものなのかどうかを判断し、合っていなければ別のものを普通は選びます。しかし、販売のプロには、そうさせないテクニックがいくつかあります。

 その一つは「ニーズを作りだす」ことです。今現在は不要でも、〇〇になった時には、とか、△△をするにはとか、自分では考えたことがないような状況をイメージさせる話法があります。
 しかしこれは決して悪いこととも言えず、もしかしたら近い将来のニーズに気づかせてくれる良いアドバイスとも言えますので、考えてみる価値はあります。それで納得できれば良いですし、むしろ感謝すべきことかも知れませんが、考えた結果その必要は無いとの判断であればキッパリと断るべきです。

 もう一つは、「ニーズに合ったモノよりも値引きを大きくする」ことです。買い手にとって必要以上の便益があると感じたモノでも、そのコストパフォーマンスがニーズに合っているモノのそれと比べて同等以上であれば購入してしまう傾向があります。
それが分っている販売員は、価格そのものではなく、価格当たりの便益で比較したり、値引き幅の違いで比較したりします。

 例えば、商品Aはニーズ以上の便益が有り、価格は高めだが、値引き率は20%、そして商品Bはニーズ通りの便益で価格もリーズナブルだが人気商品なので値引きは5%、といった値引き幅の比較です。
 そう説明されると、例え値引き後の価格で商品Aの方がはるかに高額でも、値引き幅の大きさで優位性を感じてしまうことはよくあることです。それでも、それで得した感があれば決して悪いことではありませんが、後で必要以上のものを買ってしまったと後悔しないようによく考える必要はあります。

「買い方上手は断り方上手」

 これまでは、ニーズ以上に便益があるものを勧められたケースでしたが、ニーズ以下の商品を勧められた場合にも注意点があります。それは如何に買うかではなく如何に断るかです。
 プロの販売員は、ニーズの確認から話を始めますので、あらゆる質問を通して「これがニーズなのですね」と結論付けます。そしてそのニーズに合うモノならば購入してくれますね、的な確認をとろうとするかも知れません。
 そこで「ハイ」と答えれば、もう売買が成立したようなものですので、その答えは慎重に行う必要があるのですが、そこでまたプロのテクニックが使われることがあります。「残念ながら、そのニーズに合った商品はその価格では無理です」のように、一旦前置きをし、「もしもそれが出来たら購入してくれますね」と続けることです。
こうした時にでも断る可能性があることを示しておくには「真剣に考えてみます」の様な答えが良いでしょう。買い方が上手な人は何と言っても断り方が上手な人なのです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る