部下ができる前に身につけたい 「8つのリーダーの資質」

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部下ができる前に身につけたい 「8つのリーダーの資質」

「リーダー不在」と言われる昨今だが、リーダーに求められる資質とはどのようなものなのか。
10億ドル規模の企業に向けて経営戦略などのコンサルタントを行い、人材開発・脳力開発の分野では世界的な権威者であるブライアン・トレーシーは、リーダーの資質について次の8つを挙げている。

リーダーの資質 1 ヴィジョン

 リーダーには先見の明があります。何カ月も先、あるいは何年も先を予想し、将来がどうなるか、あるいはどういう可能性があるか、イメージを描くのです。
 組織の未来は、リーダーがどのようなヴィジョンを持つかにかかっています。そして、未来について考えれば考えるほど、その未来をつくり出すのです。

 大きくてわくわくするようなヴィジョンを持てば、早くスタートしたい、一生懸命努力したいと動機づけられるでしょう。より積極的で独創的になるはずです。プロジェクトからプロジェクトへと、率先垂範して動いている自分を発見するのではないでしょうか。
 未来はひとりでに生じるものではありません。自らつくり出すものなのです。

リーダーの資質 2 勇気

 ヴィジョンや目標を現実のものに変えるためには、行動を起こす勇気を持たなければなりません。
 未来とは、危険を冒す人たちのものです。もしあなたが何の保証もなく跳べば、また、大きな危険を冒せば、この世はあなたに応え、あなたの勇気ある行為に報いてくれることでしょう。

 次のような言葉があります。
 「常に大胆に行動せよ。大胆さは多くの面倒に巻き込むだろう。しかし、それだけでない。大胆さは、いつもあなたを面倒から抜け出させるだろう」

 リーダーの真の印が示されるのは、世の中が周りで崩れ落ちているとき、すべての希望と夢が思いがけない問題という岩にたたきつけられたときです。このような状況こそ、真のリーダーが躍り出て、指揮を執るべきなのです。

 他のすべての人が恐れ、疑っているときに、真のリーダーは危険のほうに向きを変え、果敢に行動します。
 常に勇気を持って行動すれば、勇気のレベルを次第に強めていくことができます。繰り返し勇気を出して行動すれば、あなたは抵抗することも負かすこともできない力強い人、つまり「真のリーダー」になれるでしょう。

リーダーの資質 3 誠実さ

 誠実さはリーダーに最も望まれる資質であり、尊敬される資質であり、重要な資質です。
 ゼネラル・エレクトリック社の最高経営責任者を務め、「伝説の経営者」とも呼ばれるジャック・ウェルチは、現実直視の原則がリーダーの個々の資質としては最も重要である、と言っています。

 ウェルチの言う現実直視の原則とは、知的な正直さということです。ウェルチはこの原則を「こうあってほしいという願望ではなく、ありのままの姿で世界をとらえること」と定義しています。
 あなたに高いレベルの誠実さが備わっていれば、あなたは何よりも現実に対して大きな関心を持っているはずです。誰が正しいかではなく、正しいことは何かに関心を持つのではないでしょうか。

 どんなことでも、自分自身に対して正直でいるようにしてください。
 信頼は、ビジネスの世界全体を一緒に支える接着剤です。信頼なしには、すべてが大きな音を立てて崩れ落ちてしまいます。

 ほとんどの場合、立派な事業家たちは申し分なく正直で信頼できる人々です。彼らが事業で成功したのは、自分たちが実行するすべてのことにおいて正直で信頼される人であろうとする断固とした決意によるものだと思われます。どんな場合でも、誠実さはリーダーシップの基礎なのです。

 誠実であることのルールは簡単です。
 「常に真実を告げなさい」
 すべての事業活動において、真実を告げる行動には報酬を与え、絶対的な正直さからの逸脱に対しては厳しい態度で罰しましょう。

リーダーの資質 4 献身

 リーダーは組織としての成功に、競争の激しい市場における勝利に、全面的に、ひたすら打ち込んでいます。会社に素晴らしい成功をもたらすことを堅く決意しています。そして、高い業績に専心し、日夜、同じレベルで成し遂げるよう他の人々を指導し、その人たちに意欲を起こさせているのです。
 献身、つまり全力を注ぐことは、組織の内外の資源を活性化するための触媒です。

 リーダーは得ようとしている結果の重要性を心の底から大切にし、この強い感情、興奮、献身の気持ちを、言動を通じて、他の人々に伝えることができなければなりません。
 リーダーが毎日、毎時間、実際に進んで示している強い関心と献身以上のものを、人々に期待することはできないのです。
 今日では、利益を上げ、成長しつつある企業の多くは、より高いレベルの情熱と事業への献身の点で卓越している多くの人々によって導かれています。

 誰だって、勝利チームに所属したいと思うでしょう。誰だって、自分の立場を明らかにして、尊敬している人々から励ましてもらいたいと思うはずです。そして、この思いに応えることが、リーダーの主要な任務の一つなのです。

リーダーとしての資質:献身

リーダーの資質 5 責任

 リーダーは、組織の活動とその結果に対する完全な責任を引き受けます。責任を引き受けることは、優れた人間の最も重要な資質の一つなのです。
 自分自身と自分の結果に対する責任を受け入れることによって、あなたは事態が悪化したときに、言い訳をすることを拒否し、解決策を探り、前に進む道を探るでしょう。

 リーダーとして、他の人々や状況について、不満を言うことを拒否します。「そうなるのなら、それは私の責任だ!」と言うのです。
 たとえ他の人のしたことであったとしても、他の人を責めたり、状況のせいにしたりしてはいけません。あなたはリーダーであり、あなたには責任があるのですから。

 真に責任ある人物の資質の一つは、昨日の問題よりも、明日のチャンスに焦点を当てることにあります。復古的ではなく、革新的であるということです。これにより、すでに起きた出来事について疑ったり心配したりするよりも、チャンスや可能性をつかむことができるのです。

リーダーの資質 6 集中

 リーダーは強みに焦点を合わせます。組織の強み、自分の強み、人々の強み、状況における強みに焦点を合わせるのです。リーダーは、
重要な結果をもたらす領域と自分の中心的な「特定の脳力」に焦点を合わせます。

 組織の目的は、強みを最大にし、弱点を無意味なものにすることです。目標を達成するために何人かの人々を協力させる理由は、それぞれの人の特殊な強みを活用し、それぞれの人の弱点を他の人の長所で補い合うためです。

 あなたの任務は、いつもあなたの置かれている状況から一歩下がって、あなたの強みのいくつかの領域と最大限可能な貢献を見極めることです。それから、それらの領域における業務遂行に、すべての才能とエネルギーを集中させるのです。
 未来の明確な展望を持ち、大きな成果が期待できる領域に集中してエネルギーを注ぐ脳力は、非常に優れたリーダーの真の印であると言えるでしょう。

リーダーの資質 7 卓越性

 リーダーは、組織のすべての部分、そこで働く人々、その製品やサービス、仕事のすべての過程をより良くするために熱心な努力を不断に続けています。物事をより良く、より速く、より効果的に、そしてより少ない経費で処理する方法を常に探しているのです。

 リーダーは、自分自身のために、また人々のために、常に熱心に学習することを怠りません。卓越するということは、自分の知識や技能を不断に向上させ、競争に打ち勝つことによってのみ可能であることを知っているからです。
 競争相手よりも早く新しいアイデアを学び、そのアイデアを利用する脳力は、明日のビジネス社会での生き残りと成功を可能にする唯一の道です。

 リーダーは、その他のすべての人間的弱さについては理解できるし、同情もできます。しかし、リーダーは、組織の中では優れた業績だけが受け入れられるということを、どんなことがあってもはっきりとわかっていなければなりません。
 優れた業績に至らないものは、それが何であれ、容認すれば月並みの企業風土が発生し、優れた人々の足を引っ張ることになってしまいます。どうか、このことを忘れないでください。

リーダーの資質 8 手本を示す

 リーダーは他の人々にとっての役割モデルです。リーダーは自分が人に勧めた人生を送り、自分で言ったとおりのことをしなければなりません。
 リーダーの言動と行いは、すべて記録されています。そして、困難や危機のときに、リーダーが本当はどんな人なのか知ろうとして見つめられるのです。

 リーダーは物事が差し迫っているときに、リーダーとしての専門的脳力や才能を素晴らしい出来栄えで実際に示します。
 あなたがどこまで到達しているのか、また、どこまで行かなければならないのかを、自分自身に、そして世間の人々に、立証してみせるのは、物事が崩壊しはじめて、あなたが予想もしなかった困難や危機に直面したときなのです。

ブライアン・トレーシー

(Brian Tracy)
営業方法、人間の潜在脳力の発育と個人の強化的な効果をもたらす米国の最も優れた権威者。ダイナミックでエンターテイメントな演説で、多くの人に最高の業績と高い達成率を導いた。販売、リーダーシップ、ゴール、戦略、時間管理、成功心理学に関するセミナーはいつも満員の観衆を集める。
世界各国500社以上の企業にマーケティング、クリエイティブ、企業戦略、販売、組織開発に関してのコンサルタントをしている。著書多数。

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